伊太祁曽神社の御祭神は五十猛命(いたけるのみこと)。日本書紀に、我が国に樹木を植えて回り、緑豊かな国土を創った神様と書かれています。「木祭り」は、日頃の木々の恩恵に感謝するため、毎年4月の最初の日曜日に行われ、県内はもちろん近隣府県からも多くの木材関係者が参加されています。
祭りは、雅楽の笛の音とともに宮司を先頭に、葛本理事長、岸本和歌山県知事、本郷全木連副会長、榎本県木連会長ら参列者が拝殿に入場。宮司の祝詞奏上(のりとそうじょう)、巫女による神楽奉納の後、参列者らによる玉串奉奠(たまぐしほうてん)が行われました。
その後、境内での記念植樹、直来(なおらい:食事のこと)、城所氏によるチェンソーカービングが行われました。そして、木祭りの締めは餅撒きです。200人を超える参集者が歓声を上げる中、多くの餅が撒かれました。
当日は天気予報では雨の心配もありましたが、思いがけず初夏を感じさせるほどの陽気に恵まれ、薫風に花びらを散らす桜には、すでに萌え出づる若葉がたくさんついており、移り行く季節と樹のエネルギーを感じることができました。