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年頭所感

年頭所感

2018年1月1日

和歌山木材協同組合 理事長 宮本次朗

新春のお慶びを謹んで申し上げます。
皆様、良い新年をお迎えになられたことと存じます。
昨年のマクロ世界は、米国と北朝鮮、そして日本を巻き込んだ異常な緊張が続きましたが、中国、ロシア等の努力により、最悪の事態は避けられるものと信じています。
一方、国内においては、デフレ脱却への道がいよいよ鮮明になり、経済対策総仕上げの一年となりました。総選挙の結果も後押しし、本年は希望の年となるものと考えます。
さて、私事ですが、木材の仕事を始めてから50年を迎えました。環境の変化により米材3事業を廃業し、プレカット事業を中心に据えたのが昭和60年ですので、そこから数えても34年目を迎えることになります。50年を振り返りますと、昭和55年に千葉で再割事業に進出したのち、千葉、和歌山、仙台でそれぞれプレカット事業を手掛け、平成5年には建設事業、また平成7年には日本プレカットシステムkkの販売促進事業と展開を図ってきました。
その間、世の中の動きに合わせ、また時代を先取りして事に当たってきましたが、昨今の環境の変化、価値観の変化はめまぐるしいものと言わざるを得ません。
こうした中、木材をめぐっては住宅着工戸数の減少に対応すべく、非住宅木造がクローズアップされ、公共事業物件においても鉄・コンクリートから木材利用への転換が進みつつあります。我々木材業界は、この動きをしっかりと捉え、成長部門へと進化させなければなりません。もちろん、その道程には失敗もあれば、停滞もあるでしょう。例えば、①夢と現実は違う、②さらに失敗したらどうしょう、③これ以上の無理はよそう、と言った思いにかられることもあろうかと思います。
しかし、我々木材業界に携わる者は、こうした悩みを跳ね返す力を持ち合わせていると、私は信じています。今こそ、さらなる前進を目指して将来に向けた手を打つ好機ではないでしょうか。
さて、私の昨年の抱負は、「頑張る目的に向かって」でした。組合においては、皆様のおかげで良い方向が確認でき、数々の勉強会を通じてノウハウの蓄積もできました。ただ、わが社の業績は横ばいにとどまり、消化不良の感を持っています。
そこで、今年の抱負は、「原点に今一度戻ろう!!」です。
これまでの長い人生、私は会社において、また地域社会において、それなりの行動をしてきたつもりです。しかし、何を残してきたかと自問すると答えに窮するのです。経営者としてなすべきは、適正利益をあげる「良い・強い」会社が社員を幸せにすると考えていますが、会社の目的・価値・目標・役割・構成について、すべての従業員と共通の認識を持つことができていたか。自らの生き方においても、「環境に応じた役割を果たしてこられたか」「常に謙虚であったか」などと自問自答することばかりです。
そうして、考え悩んだ結果、二つの発見をすることができました。
①目に見えるミスよりも、目に見えないミスを指摘できるよう心がけよう。
目に見えないミスをあぶり出すには、物事の本質を見極めなければなりません。その方法論を体得することは、「仕事のできる社員づくり」にもつながります。具体的には、情報収集をし、その情報を見極め判断する力を付けること。そうした力を活かすための健康管理を自らに課し、後進にも伝えるということです。
②一日を四つに分割して効果的に時間を使おう。
昔、一日を三つに分けて時間の使い方を考えるよう教えられました。8時間仕事をし、8時間余暇を楽しみ、8時間眠るという使い方です。しかし、私は今、一日を四つに分けるようにしています。具体的には、6時間仕事をし、6時間働き、6時間余暇を楽しみ、6時間眠っています。ここでいう仕事とは、自分の職務を遂行すること。働くとは、もっと仕事ができるよう部下を育てることです。つまり、自分のため、会社の将来のために同じ時間を割くようにしているのです。
常在戦場、「人材育成こそ百年の大計なり」と申します。我々、組合に属する者はみな中小零細企業ですが、それぞれ「大計」があるはずです。まず、お互いに夢と希望を作りましょう。以下に掲げるのは、私が考える木材協同組合の夢、希望です。

①各事業者の経営基盤の拡充
②各事業者の活力の強化
③各事業者の事業継承
④各事業者の人材育成(社員の鏡になりましょう)
⑤木を通じた、教育・文化・福祉等での地域貢献
実現に向け、皆様のご協力、なにとぞよろしくお願いします。
最後に、本年もまた昨年同様、組合員満足度のさらなる向上を目指して皆で力を合わせることを祈念し、新年のご挨拶といたします。