和歌山製材工業組合 和歌山木材商業組合 設立

 昭和12年勃発した日支事変が愈々長期化の戦況をもたらすと共に、国際関係がとみに緊張し、業界に於ては、輸入材が減少国産材への依存度が急速に高まるに至った。 一方戦火の拡大につれて需要が増大すると共に公用材や軍用材の確保が急を要した。 斯様な現情にかんがみ政府は、需要の調整をはかる必要性から素材取扱業者と製材品生産業者の実態を明きらかにすべき意図を各府県に要請するに至った。この様な事情から本市に於ては、昭和13年初頭先ず、和歌山製材工業組合の設立を見るに至り、初代理事長に中谷長蔵氏と副理事長に中谷長左衛門、住江松之助の両氏が選任された。 一方素材を主に取扱ふ業者は、製材工業組合が設立されるや、製材組合との関係や国の方針等から急速に組合を設立するところとなり、製材組合設立後間もなく和歌山木材商業組合を設立、理事長に小野田庄助氏と副理事長に中谷長左衛門、中島熊楠の両名が選任された。 両組合の役員及び当時の組合員下記の通り。

和歌山製材工業組合

  所在地 和歌山市八番丁八番地

  理事長  中谷長蔵

  副理事長 中谷長左衛門

   〃    住江松之介

  常務理事 小石隆造

  理事   中島熊楠

  〃    国華製材㈱

  〃    高田源之助